TAIYO YUDEN

キャリアパス

心を開いて接していけば、
ものづくりの思いに国境はなくなる

電子部品事業本部 システム技術部 (取材時)
1995年入社
工学部 機械システム工学科卒

MY JOB

あらゆる角度から生産技術を開発・導入・改善・指導

積層セラミックコンデンサ(MLCC)は、太陽誘電の売上高の約50%を占める主力製品。その生産システムや生産プロセスにおける、要素技術の高度化・生産効率の向上・生産能力の拡大を受け持つのがシステム技術部です。業務領域は幅広く、設備設計、自動化・省力化、画像検査、シミュレーション、制御プログラムをはじめとした要素技術の開発に加え、国内・海外の生産拠点への設備導入や技術指導も行っています。

REASON for TAIYO YUDEN

自身の知識を活かしモノづくりに携われる

機械システム工学を専攻していましたが、就職活動時に明確な目標を持っていたわけではありません。機械関連のエンジニアとして歩んでいきたいという思いこそありましたが、進むべき業界が定まりませんでした。太陽誘電を志望したのは、自身が群馬出身で大学まで県内だったこともあり、地縁を感じたからだと思います。ですが、入社から20年以上経ち、生産部門にて管理職という職責を担うようになった今、もっと強い縁があったように思っています。

CAREER

1995 入社。江木工場(現、高崎グローバルセンター)に配属。CD-Rライター開発に携わる。
1996 八幡原工場に異動。社内設備開発、外観検査機開発、外販に携わる。
1998 榛名工場に異動。チップ抵抗器工法の開発、量産化の検討に携わる。
1999 R&Dセンターに異動。硬脆材料加工技術開発に携わる。
2000 八幡原工場に異動。回路商品実装技術の開発に携わる。
2003 玉村工場 システム技術部に異動。MLCC生産システム(前・中工程)の開発に携わる。
2009 中国子会社に出向。MLCC生産システム(前・中工程)の全般管理に携わる。
2013 玉村工場に戻り、MLCC生産システムの中工程、拠点移管管理に携わる。課長就任。
現在 HQ(ヘッドクォーター)機能として海外工場含めた前・中工程管理業務に携わる。

FUTURE

言葉の壁か、国民性の違いか、中国での技術指導に行き詰まり

電子部品を生産する機械設備の設計から、組み立て、設置、運用管理にいたるすべてに関わるのが、このセクション。具体的には、①各工程での加工技術②機械自体の電気回路や、安全かつ安定的に動作させるための制御装置の設計③不良品をはじく画像検査④コストの抑制や生産効率の向上を実現する自動化・省力化、稼働している設備の状況のモニタリングをするネットワーク構築、など「ものづくり」のための「技術・設備づくり」の全般を担うのがシステム技術部のミッションです。

しかし、技術や設備を採用・導入しただけでは完結しないのが、難しいところ。それらが正しく使われない限り、まったく意味を成しません。いくら優れた生産システムでも、その使い方がわからなければ、宝の持ち腐れです。

しかも、当社の生産技術や設備は世界に先駆けたものが少なくありません。世界中を探してもインストラクターは見つからないのです。したがって、私たちシステム技術部が担当するほかありません。

つまり、新たな設備を導入する際は、生産拠点での技術指導が伴います。国内だけではありません。当社の生産拠点は、韓国・中国・フィリピン・マレーシアに展開しています。各国に出向き、支障なく設備が稼働するよう指導することも私たちの重要なミッションです。

ところが、国民性に基づく就業意識の違いなどから、なかなか理解を得られないこともしばしば。私自身も中国の拠点で技術指導をした経験がありますが、国内と同じスタンスでは通用しないことも珍しくありません。

なぜ、わかってもらえないのか、悩む日々が続いたこともありました。言葉の壁なのか、国民性の違いなのか・・・。

自分から積極的に溶け込んでいくこと、それこそが相互理解への近道

ところがある時、距離感を覚えていたのは、誰でもなく自分だということに気づいたのです。現地では自分は紛れもない新参者。であれば、ろくすっぽ知られていない自分を、彼らに受け入れてもらおうと願うのはおこがましいことです。まずは、自分から近づいていくべきではないかと。日本なら、居酒屋でのいわゆる「飲みニケーション」が有効かもしれませんが、向こうでは現地従業員が多すぎて、とても肝臓が持ちません(笑)。

そこで考えたのがスポーツです。学生時代は陸上競技(長距離)をしていましたし、スポーツ自体が好きなので、休みの時は社内のイベントに参加したり、バスケットボールやバドミントンなどで現地のメンバーと一緒に汗を流しました。仕事だけではないつながりを築くことで、徐々に仲間意識が深まっていくのが嬉しかったです。

グローバルな市場に向かっていく思いを共有できるようになれば、彼らの向学心・向上心はどんどん加速していきます。一旦弾みがつけば、私たちの期待を上回る成果が出ることも決して珍しくありません。

これは私が赴任先で感じたことですが、仕事は仕事、プライベートはプライベートと切り分けて考えるのではなく、プライベートな事柄にもちょっとした接点を持つことで、仕事の面でも深い関係が築けるのだとわかりました。国内であれば、それほど深く知っている間柄ではないのに以心伝心で伝わるようなことも、海外では少しでも積極的な関わりを持って、理解してもらおうと努めることが大切。言葉や文化は違っても人は人。一度、仲間意識が芽生えれば、仕事の難しさを感じることはありませんでした。

新たな技術を導入しつつも、自分たちの姿勢を忘れない

1995年に入社して以来、さまざまな勤務地やセクションで生産技術の経験を積み重ねてきました。

冒頭でも触れたように「ものづくり」のための「技術・設備づくり」が私の専門です。今回改めて、生産技術や生産設備を手がけることが、どれだけ幅広い業務なのかを再認識できました。

導入に関わった設備を通じて世に出た製品が、数多く、幅広く使われていることが、仕事のやりがいにつながっていることは確かです。製品のシェアが伸びていくのを見ると、さらに上を目指そうという思いになります。

また、材料開発や商品開発の各部門のがんばりを見るにつれ、負けてはいられないという気持ちをかき立てられるだけでなく、製品のコストパフォーマンスを高めていくことも極めて重要だと再認識させられます。

確かに高性能な生産システムや製造設備・装置をつくり出す喜びはもちろんありますし、これまでに数々の機械設備や技術開発を手がけてきた自分としては、それがモチベーションの一部となっていることも実感しています。

しかし本来のミッションは、プランニングした生産システムをつくり上げることではなく、より優れた製品を生み出すことで、お客様を満足させつつ、シェアを向上させ、業績を上げていくこと。お客様とのWin-Winの関係を実現することなのです。

今、さまざまなモノに通信機能を持たせることにより、自動認識・自動制御・遠隔計測などにも応用できるとして、製造の現場でも注目されているIoT (Internet of Things)。それを取り入れることも視野に入れつつ、自分たちの役目を忘れることなく、若いメンバーにシステム技術部門としてのものづくりの姿勢を伝えていきたいと思っています。