特集: 第3の柱「通信デバイス」

  • 成長するスマートフォン市場でさらなる事業拡大を加速

    高性能スマートフォンやタブレット端末向け商品の中で、第3の柱「通信デバイス」の需要が高まっています。

  • 当社ならではの強みを発揮し、通信デバイス事業を第3の柱に成長させていきます。

    取締役 上席執行役員 複合デバイス事業本部長 堤 精一

    スマートフォンなどのモバイル通信機器は、先進国だけでなく新興国でも急速に普及しています。スマートフォンの世界人口普及率は2011年に12%だったものが2016年には49%まで上がるとの予測もあります。

    そのような中、当社はモバイル通信に欠かせないSAWフィルタ、FBARフィルタやデュプレクサ、これらを小型集積したフロントエンドモジュールといった通信デバイスの開発・生産を行っています。そして、通信デバイス事業は現在、モバイル通信機器の普及や高機能化に伴って、積層セラミックコンデンサ、インダクタと並ぶ太陽誘電グループの第3の柱へと成長しています。

    ※ シード・プランニング「世界のスマートフォン普及予測」より

    SAWフィルタ、FBARフィルタ、デュプレクサの機能と特徴

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  • スマートフォン市場の進化の動きは、通信デバイス市場にどのように影響するのですか。

    1台のスマートフォンで世界中どこでも通信可能とするため、国や地域によって異なる通信規格・周波数帯域に対応することが求められています。また、通信量の増大によって、高周波化や周波数帯の近接化への対応も大きな課題となっています。そこで、スマートフォンには異なる周波数帯に対応できる複数のSAW/FBARフィルタやデュプレクサが搭載され、必要とされる性能もより一層高度になっています。今後もモバイルデータ通信量は増加することが見込まれており、通信デバイスにおいても2013年から2017年にかけてデュプレクサの需要は2.5倍、高周波帯域での働きを得意とするFBARフィルタの需要は4倍に拡大するものと予測しています。

    デュプレクサの需要動向

    FBARフィルタの需要動向

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  • 太陽誘電の強みはどこにありますか。

    当社の通信デバイス事業の強みは、SAWフィルタとFBARフィルタ両方の開発・生産を行っていることです。両技術を業界トップレベルの水準で有しているのは、現時点では当社だけです。

    SAWとFBARの両方を手掛けていることが、なぜ強みとなるのですか。

    SAWフィルタとFBARフィルタとでは、得意とする周波数帯域や製造コストが異なります。

    その両技術を有する当社は、お客様の求める機能、品質、コストに応じて、SAWフィルタとFBARフィルタを自在に組み合わせたデュプレクサや通信モジュールをワンストップで提供することができます。これは当社ならではの大きな強みです。

    太陽誘電の強みはどこにありますか。

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  • 拡販戦略はどのように進めていますか。

    当社は、顧客である世界中のスマートフォンメーカーやモジュールメーカーと良好な関係を構築しており、新モデル開発の早い段階から協働して新しい機器の技術要件などを的確に把握し、市場ニーズに合った通信デバイスを開発・提案しています。また、モバイル通信機器用のICを設計・開発しているICメーカーの設計図(リファレンス・デザイン)に、推奨部品として認定されること(リファレンス・イン)にも注力しています。モバイル通信機器においては、より小さく、より薄い部品を高集積化し、ダウンサイジングと高機能を低コストでスピーディーに実現することが重要になっています。同時に高機能化に伴う部品点数の増加などで回路設計がますます高度で複雑になってきています。このような中、スマートフォンメーカーは新製品開発のプロセスを簡素化して開発にかけるコストや時間を削減するため、プラットフォームICメーカーが提供するリファレンス・デザインを、採用するケースが増えています。

    ※プラットフォームICメーカー:
    1社で、さまざまなICを個々に、または1つのICに統合して、プラットフォームとしてセットメーカーに供給するICメーカー。

    リファレンス・インから受注までの流れ

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  • 拡販戦略はどのように進めていますか。

    モバイル通信機器市場は今後もスマートフォンの普及が期待できるとともに、高機能化に伴う部品搭載数の増加も見込め、さらなる需要増が予想できます。しかし、その市場で売上を伸ばしていくためには、最先端の技術に加え、お客様が望む品質と価格で、タイムリーに安定供給できる体制の構築が不可欠です。

    そこで当社は2014年4月、東京都青梅市にある旧半導体製造工場の土地・建物を購入し、通信デバイスの開発・生産拠点として稼働を開始しました。拡張性に優れ、今後の需要動向に応じて生産能力を最大2.5〜3倍まで増強することが可能です。この青梅事業所を通信デバイス開発・生産の主要拠点とし、機能再編を進めて効率的な事業運営を行っていきます。

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  • 拡販戦略はどのように進めていますか。

    当社の優位性の源泉は、市場ニーズにマッチした通信デバイスを開発する技術力です。優れた通信デバイスを顧客に提供する、あるいはICメーカーのリファレンス・デザインに採用されることによって、通信デバイス業界でのポジション向上を目指します。また、部品内蔵配線板「EOMIN™(イオミン)」の技術などを活用し、複数の電子部品を最適に組み合わせたモジュールとして提供できるソリューション力で付加価値を生み出します。

    当社はこれからも、ワンストップでお客様のニーズに対応できるという強みと、培ってきた高い技術力・豊富なノウハウを駆使して、市場ニーズによりマッチした商品を提供していきます。

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