太陽誘電:世界初、AIサーバー向けに1005サイズで22μFを実現した基板内蔵対応積層セラミックコンデンサを商品化

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基板内蔵MLCC

 太陽誘電株式会社(代表取締役社長執行役員:佐瀬 克也、本社:東京都中央区)は、1005サイズ(1.0x0.5mm)で静電容量22μFを実現した基板内蔵対応型の積層セラミックコンデンサ(以下、「MLCC」)を世界で初めて※1商品化し、量産を開始しました。
 この商品は、AIサーバーをはじめとした情報機器に使用されるIC(注1)電源ライン向けデカップリング(注2)用途のMLCCです。
 基板に内蔵する部品は、回路との接続のため外部電極の平坦性などにおいて精度の高さが求められます。そこで当社は、外部電極形成技術など各種要素技術を高度化することで、1005サイズで22μFを実現した基板内蔵対応MLCCを商品化しました。
 この商品は、2025年8月から玉村工場(群馬県佐波郡)にて量産を開始しました。当社サンプル価格は1個20円です。

 AIサーバーをはじめとした高度な情報処理能力を持つ機器には、電力消費が極めて多いICが搭載されています。そのような電源回路のデカップリング用途には、大電流に対応するため小型で大容量のMLCCが必要とされます。
 また、回路上のロスやノイズを最小限にするため、電源回路をIC近傍に配置することが重要です。従来の電源回路はICの周囲に配置されていましたが、基板の裏側やIC直下に内蔵するなど、より近くに配置する技術開発が進んでおり、特に基板内蔵対応のMLCCには導線との接続のため、高精度な外部電極のMLCCが不可欠です。
 そこで太陽誘電は、外部電極形成技術などを高度化し、1005サイズの基板内蔵対応MLCCでは世界初の容量となる22μFのMLCCを商品化しました。
今後もMLCCの商品開発を進め、さらなる大容量化などを進めてまいります。

※1:2025年9月3日時点、太陽誘電調べ
(1005サイズ・基板内蔵対応MLCCとして)

■用途
 AIサーバーをはじめとした情報機器に使用されるIC電源ライン向けデカップリング用途

基板内蔵MLCC Lineup

■用語解説
(注 1)IC
 コンデンサ、トランジスタ、ダイオード、抵抗などの素子を集積し、各種の機能を持たせた電子回
路。

(注 2)デカップリング
 ICなどの電源ラインにおいて、ICの動作に必要な電気を供給するとともに、電源ラインを経由して入り込むノイズなどを除去すること。

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