太陽誘電グループのサステナビリティ

トップメッセージ

「おもしろ科学」でサステナブルな未来へ

現在、世界では気候変動への対策や多様性のある社会の実現など、さまざまな社会課題の解決が求められており、これらの解決には、創造性とイノベーションの発揮、つまり社会に対して革新をもたらすことが必要です。私たちは経済価値、社会価値の両輪で企業価値を高めることを通して、さまざまな社会課題の解決に貢献するとともに、よりよい社会の実現を目指しています。

太陽誘電は、創業以来、変化する世の中に対して、絶えず新しい価値を提供し続けてきました。私たちは引き続き、高効率・高品質な電子部品を製造するものづくりの力で最先端のテクノロジーの進化を支えるとともに、人々の安心・快適・便利な暮らしの実現に向けたソリューションを創出していきます。新たな社会課題解決型ソリューションとしては、たとえば、電動アシスト自転車の走行中に充電ができ、環境負荷を軽減する回生電動アシストシステムや、河川の水位や状況をリアルタイムで監視することで防災・減災に役立つ河川モニタリングシステムなどを提供しています。

従業員については、多様な個性をもつ一人ひとりが、健康で、仕事で活力を得てイキイキと能力を発揮できること。これが太陽誘電の価値創造の源です。新卒採用や管理職における女性比率の目標を設定してダイバーシティを推進するとともに、ワークエンゲージメントを定期的に測定し、仕事のおもしろさ、やりがいを向上させていく取り組みを進めています。また、太陽誘電は環境関連の課題にも注力しており、GHG(温室効果ガス)排出量や廃棄物、水使用量の削減目標を設定して活動しています。特にGHGについては、COP26において合意された「1.5℃目標」の達成に貢献できるよう、脱炭素社会実現に向けた省エネ・創エネ・再エネの取り組み、ならびに情報開示なども拡充させていきます。

これらの活動は、2030年からバックキャストして策定した中期経営計画2025におけるマテリアリティ(重要課題)として、重点的に取り組んでいます。太陽誘電は引き続き、サステナブルな未来の実現に貢献いたします。

  • 国連気候変動枠組条約第26回締約国会議
代表取締役社長執行役員
佐瀬克也

サステナビリティ委員会体制図

サステナビリティ委員会は四半期ごとに行われ、マテリアリティを含む、サステナビリティに関する課題解決が審議されます。
5つのESG関連委員会(安全・環境MS、環境推進、TGS、健康推進、情報セキュリティ)から活動報告を受け、それに対する審議を行っています。この内容はサステナビリティ委員会委員長である代表取締役社長執行役員が取締役会に報告し、適切に審議されます。

サステナビリティ委員会は社長執行役員へ、社長執行役員は取締役会へ報告を行う。サステナビリティ委員会は安全・環境MS※委員会、TGS*委員会、環境推進委員会、健康推進委員会、情報セキュリティ委員会からなるESG関連委員会へ指示を行い、報告をもらう。これが執行機能の全体像である。※MSはマネジメントシステムの略※TGSはTaiyo Green Strategyの略。ステークホルダー要求に基づく化学物質に関する会議

マテリアリティ

サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)の決定プロセス

ミッション「おもしろ科学で より大きく より社会的に」を達成するために、当社におけるさまざまな課題の中からより重要なものをマテリアリティとして特定しています。

  1. STEP01

    ミッションの策定と、経営理念とビジョンの再認識

    創立70周年を機に、100年企業に向けて太陽誘電が不変かつ永続的に希求するミッション「おもしろ科学でより大きくより社会的に」を新規に策定。また、バリューとなる経営理念やビジョンを再認識。

  2. STEP02

    経済価値、社会価値における課題、取り組みの排出

    STEP01の審議の中で、企業価値を永続的に高めるためには、経済価値だけではなく、社会価値も併せて高めることが必要であると認識。中期経営計画2025の立案過程において、経済価値、社会価値それぞれについて、従来から太陽誘電が認識していた課題や取り組みを整理、抽出。

  3. STEP03

    ステークホルダーからの要求、期待などの把握

    株主、投資家、顧客、取引先、従業員などのステークホルダーとのエンゲージメント(建設的な対話)を通し、太陽誘電に対する要求や期待、果たせる貢献度の大きさなどを把握。

  4. STEP04

    優先順位をつけ、マテリアリティとして抽出

    STEP03までに整理された実行内容(抽出された課題、太陽誘電への要求や期待、果たせる貢献度の大きさ、事業との関連度など)を踏まえ、太陽誘電が今後も特に重点を置いて取り組むべき課題を抽出。

  5. STEP05

    マテリアリティの承認

    経営陣における複数回の議論においてマテリアリティとして特定し、取締役会にて承認し、開示。

サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)

分類 経済価値 社会価値
E
環境
S
社会
G
ガバナンス
マテリアリティ
(重要課題)
  • 基幹事業成長のためのコア技術の強化
  • 社会課題解決のためのソリューション創出
  • 気候変動への対応強化
  • 資源の有効活用と循環型社会構築への貢献
  • 安全第一な職場で健康経営と働き方改革を実現
  • ダイバーシティを基盤とした人材の開発と育成
  • 事業の成長を支える経営品質の向上
  • 災害や感染症に対するBCM構築と進化
経営指標
(2021-2025)
売上高
4,800億円
営業利益率
15%以上
ROE
15%以上
ROIC
10%以上
GHG排出量
  • 絶対量
    2030年度 42%削減
    • 2020年度比
廃棄物
水使用量
  • 原単位(販売数量)
    2025年度 10%削減
    • 2020年度比
安心安全な職場
拠点機能最適化
  • 安全性・快適性環境性能を兼ね備えた職場作り
  • 傷病率<0.016
  • 度数率<0.08
働き方改革
/ダイバーシティ
  • ワークエンゲージメント2.5以上
  • 新卒女性採用率 30%以上
  • 女性管理職比率 2030年度 10%以上
SDGs目標
7: エネルギーをみんなにそしてクリーンに 9: 産業と技術革新の基盤をつくろう
6: 安全な水とトイレを世界中に 12: つくる責任つかう責任 13: 気候変動に具体的な対策を
3: 全ての人に健康と福祉を 5: ジェンダー平等を実現しよう 8: 働きがいも経済成長も
11: 住み続けられるまちづくりを 16: 平和と公正を全ての人に

ステークホルダーとの対話

太陽誘電は、経済価値、社会価値の両輪で企業価値を向上させていくためにはステークホルダーの皆様との対話が大切で欠かせないものであると認識し、継続的な対話の実施に取り組んでいます。

ステークホルダー 対話の手法 対話の目的・方針
従業員
  • 従業員意識調査
    (ストレスチェック、安全衛生意識調査など)
  • 労働組合との協議
  • 従業員向け研修
  • キャリア相談窓口
太陽誘電がマテリアリティとして取り組んでいる「安全第一な職場で健康経営と働き方改革を実現」「ダイバーシティを基盤とした人材の開発と育成」を実現し、従業員がイキイキと働ける企業を目指して、定期的な従業員意識調査の実施をはじめとするさまざまな取り組みを行っています。
地域社会
  • 工場見学会
  • ものづくり教室への講師派遣、ものづくり関連イベントへの参加
  • 地域行事、チャリティイベントへの参加・協賛
  • 森林整備、植林、清掃などのボランティア活動
  • 女子ソフトボールチームによるソフトボール教室
経営理念にある通り、太陽誘電は地域社会へ貢献し、ともに発展していくことを大切に考えています。地域社会の方々に太陽誘電を理解していただくための工場見学会や、スポーツやボランティア活動などの社会貢献活動を通して信頼関係の構築に努めています。
株主・投資家
  • 株主総会
  • 決算説明会
  • IR、SR面談
適時・正確な情報開示と対話を通じて経営方針・事業活動をご理解いただけるよう取り組んでいます。対話で得られたご意見は定期的に取締役会を含む経営層へフィードバックし、経営の改善に活かしています。
顧客
  • 日常の営業活動
  • 顧客満足度調査
  • 顧客によるレビュー、監査
  • 展示会、セミナー
  • 技術交流会
商品設計の段階からのコミュニケーションや、製造拠点監査、スコアカードなどを通して、お客様のニーズや求める水準にお応えしています。また国内外の展示会へ出展し、潜在的なお客様も含めて広く太陽誘電の商品やソリューションを紹介し、新たな価値創造に取り組んでいます。
購入先
  • 購入先方針説明会
  • 購入先への調査・監査(CSR監査)
購入先様は太陽誘電の事業において、重要なパートナーです。太陽誘電の経営や事業の方針を共有する調達方針説明会の開催や、RBA行動規範を基に作成したチェックシートによるCSR評価・監査にご対応いただき、CSRを果たすサプライチェーンの構築にともに取り組んでいます。