パフォーマンス

安全衛生中期計画で設定した5M目標の2022年度の取組み内容を報告します。
報告は、太陽誘電株式会社(6拠点)および国内・海外の連結子会社を対象としています。

報告対象組織

太陽誘電株式会社(国内)
高崎グローバルセンター/榛名工場/中之条工場/玉村工場/八幡原工場/R&Dセンター
連結子会社(国内)
太陽誘電ケミカルテクノロジー株式会社/太陽誘電テクノソリューションズ株式会社/福島太陽誘電株式会社/新潟太陽誘電株式会社/太陽誘電エナジーデバイス株式会社/和歌山太陽誘電株式会社/太陽誘電モバイルテクノロジー株式会社/株式会社環境アシスト/エルナー株式会社/エルナー東北株式会社
連結子会社(海外)
韓国 韓国慶南太陽誘電株式会社
中国 太陽誘電 (廣東) 有限公司
フィリピン TAIYO YUDEN (PHILIPPINES), INC.
マレーシア TAIYO YUDEN (SARAWAK) SDN. BHD./ELNA-SONIC SDN. BHD.
タイ TANIN ELNA CO., LTD

取組み

Man

基礎教育の徹底と 「安全行動意識」の醸成

「安全職場」風土を醸成するために、従業員の安全衛生に関する知識を高め、その知識を活かして安全衛生を常に意識し、行動に結び付けるための活動を行っています。
2022年度は、従業員の安全衛生に対する意識を可視化するために継続実施している「第4回安全意識度調査」の分析結果を基に、非定常作業におけるリスク対策の検証・見直しを行うことによる、作業の安全化に向けた取組みを継続的に進めました。また、リスクが比較的高い作業時に順守すべき事項を体系化した基礎教育資料に基づいた教育も強化しました。2022年度に実施した第5回安全意識度調査では、ほとんどの項目で改善された結果となり、取組みの成果が確認できました。 今後も「安全意識度調査」を継続し、従業員一人ひとりの安全意識向上を図り、「安全職場」風土の醸成につなげます。
基礎教育

Machine

設計者の設備安全設計水準アップ

設備安全活動の世界水準化(ISO、IEC)を図るために、生産設備の共通的なリスク対策を規定した「グループ設備安全基準」を中心に、設備の安全対策水準を高める活動を行っています。
2022年度は、高度化、複雑化が進む次世代型産業用ロボットの適正な設備安全評価・対策を行い、人とロボットが協業できる安全な職場環境を構築するため、産業用ロボットに関する安全知識を有する設備安全専門家(R-SA:ロボットセーフティアセッサ)の育成を進め、産業用ロボット導入における設備安全対策の標準化を進めました。また、設備安全専門家(SA:セーフティアセッサおよびSSA:セーフティサブアセッサ)のスキルアップを目的とした勉強会も定期的に実施しました。
今後も、設備に起因する労災を減少させる取組みを進めます。
設備安全専門家スキルアップ勉強会

Method

ばらつきのない安全作業

従業員がより安全に作業できるようにするため、手順の整備・見直しを行い、ばらつきのない安全作業の標準化を進めています。
2022年度は、重量物を取り扱う全作業のリスクとその対策の検証、見直しを行い、対策強化のための取組みを行いました。重量物を取り扱う作業について、管理的対策から機械化などへの転換を進め、負荷の大きい人力作業の削減や人の介在を極力減らす対策を行いました。機械化が困難な重量物を取り扱う作業については、様々な腰痛対策保護具を検証し、より効果の高い保護具を選定した上で、正しい装着方法、作業方法などについて従業員に教育を行いました。
今後も、安心して働ける職場環境を共通の視点で形成できるよう取組みを進めます。
重量物取り扱い作業の対策強化

Material

化学物質の有害性/危険性の最小化

化学物質による有害性/危険性を最小化するために、化学物質を取り扱う作業のリスク対策を継続的に行っています。
2022年度は、有機溶剤を使用して行う治具の払拭作業のリスク対策として、有害性のより低い物質への切り替えと作業の機械化を進め、化学物質の取扱いに対するリスクの極小化を図りました。
今後も、化学物質の有害性/危険性を最小化するための取組みを進めます。

Measurement

チェック水準の深化

安全で衛生的な職場づくりのため、目に見えない(認識していなかった)危険を洗い出す手段や方法の整備・改善を行い、チェック水準を深化させる取組みを進めています。
2022年度は、職場巡視の際にチェックするレベルのばらつきを抑制、極小化するための職場巡視手順(チェックリスト)を標準化しました。また、定期的に実施している職場巡視のチェック者は、これまでサイト内のスタッフで実施していましたが、別のサイトの安全衛生専門スタッフが相互のサイトの職場巡視を行う取組みを始め、新たな課題の抽出や、先進事例を参照した改善対策につなげました。
今後も、チェック水準を深化させる取組みを続け、安全で衛生的な職場づくりにつなげます。

Health

1 メンタルヘルス発症者率を低減する

太陽誘電では、メンタルヘルス発症者を減少させるための体制※1を構築し、予防活動に取り組んでいます。
「職業性ストレス簡易調査票」を使用した法定ストレスチェックの実施に加え、ワークエンゲージメント※2や、組織のハラスメント率についても調査を行っています。
個人へのアプローチでは、メンタル不調のリスクが懸念される従業員に対し、産業看護職が個別面談を行い、メンタル不調の未然防止に努めました。ストレスチェックにより検出された高ストレス者に対して、ストレス解消法や回避法などを学ぶセルフケア研修を実施しました。
また、組織へのアプローチとして、集団分析結果を組織の管理職と共有し、部下のメンタルヘルスを気遣えるリーダーの養成や、心理的安全性※3を高めるためのハラスメント防止研修を、それぞれの部門が必要性を判断して実施しました。
これらの活動により、発症者率は0.73%に減少(G1参照)しました。今後も研修の充実や、産業医、精神科医、産業カウンセラーと密に連携し、従業員一人ひとりが、安心していきいきと働けるよう、メンタルヘルスケアに取り組みます。
メンタルヘルスリーダー研修

メンタルヘルスケア体制

G1:発症者率の推移

※2 ワークエンゲージメントとは仕事から活力を得て誇りを感じ、イキイキと仕事をしている状態を指します。
※3 組織の中で自分の考えや気持ちを、誰に対してでも安心して発言できる状態を指します。

2 健康的な生活習慣を根付かせる

太陽誘電は、「従業員の幸福」という経営理念のもと、従業員の健康管理を経営課題として捉え、安心安全な労働の基礎づくり、従業員がいきいきと働く組織づくり、生産性・創造性に貢献するため健康経営に取り組んでいます。その中で、戦略的かつ計画的な取組みを進めるために、健康指標(Focus5:食事・非喫煙・運動・睡眠・ストレス)と目標値を設定し、目標値に近づけるために具体的な健康施策に取り組んでいます。
2022年度は、Focus5の「運動」と「睡眠」を重点項目と位置付け、取組みを進めました。
具体的には、「運動」施策として、社内で制作したストレッチ動画の配信や外部講師によるストレッチやヨガ教室の開催、ウェアラブル端末のアプリを利用した身体状態の見える化など、従業員が日々運動する機運の醸成につながる取組みを実施しました。
また、「睡眠」施策として、デスクワーカーを対象に睡眠を正しく理解することを目的としたe-learningの実施、交替勤務者および新入社員を対象に睡眠障害をテーマとしたセミナーを開催しました。
その他の施策として、禁煙の取組み、社員食堂の充実、健康保険組合・労働組合共同による健康増進施策(ウォーキングイベント、RIZAPセミナー)を実施しました。
その結果、外部評価では、経済産業省の制度である「健康経営優良法人2023~ホワイト500~」※4に3年連続で選出されました。さらに、従業員の健康増進のためにスポーツ活動の促進に積極的に取り組む企業として、スポーツ庁から「スポーツエールカンパニー2023」※5に3年連続で認定されました。
今後も引き続き、従業員が心身ともに健康でいきいきと働くことができる職場づくりを推進していきます。

※4 健康経営度調査結果の上位500法人のみを認定する制度
※5 従業員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な取組みを行っている企業を認定する制度

健康経営優良法人2023
~ホワイト500~
スポーツエールカンパニー2023