- 世界最小・最薄で、スマートフォンなど電子機器の小型・薄型化に貢献 -

太陽誘電株式会社(代表取締役社長執行役員:佐瀬 克也、本社:東京都中央区)は、積層メタル系パワーインダクタMCOIL™ LSCNシリーズ「LSCND1005CCTR47MH」(1.0x0.5x0.33mm、高さは最大値)の量産を開始しました。
この商品は、スマートフォンやAR/VRグラス、TWS(注 1)やスマートウォッチなどウエアラブル端末の電源回路向けチョークコイル用途のパワーインダクタです。「LSCND1005CCTR47MH」は、当社従来品の「LSCNB1005EETR47MB」(1.0x0.5x0.55mm)から高さを4割低減し、メタル系パワーインダクタで世界最薄(*1)の0.33mmを実現し、体積でも世界最小(*2)を達成しました。これにより、最先端電子機器の小型・薄型化に貢献します。
この商品は、2024年12月から当社子会社の和歌山太陽誘電(和歌山県日高郡印南町)にて量産を開始しました。当社サンプル価格は1個50円です。
スマートフォンやAR/VRグラス、ウエアラブル端末は、機器の高機能化に伴うプロセッサの高性能化や各種センサの増加、カメラの多眼化、バッテリーの大容量化に伴い、搭載される電子部品に小型・薄型化が求められます。
特にスマートフォンでは、大画面と小型化を両立する折りたたみ化や基板の多層化に伴う電子部品の薄型化が強く求められています。また、AR/VRグラス、TWSやスマートウォッチなどウエアラブル端末は、薄型で快適な装着感を実現するために、搭載される部品にも小型・軽量かつ薄型化が必要です。
そこで太陽誘電は、高い直流重畳特性を持つ金属系磁性材料を使用し、小型・薄型化に優位な積層メタル系パワーインダクタMCOIL™ LSCNシリーズのラインアップを拡充してきました。今回、積層工法の強みを活かし、メタル系パワーインダクタで世界最薄の高さ0.33mmを実現し、世界最小の体積も達成した「LSCND1005CCTR47MH」を商品化しました。
本商品は2025年1月7日からLas Vegas Convention Center(アメリカ合衆国 ネバダ州ラスベガス)で開催される「CES 2025」に展示します。
今後も市場からのニーズに応え、高性能化・高信頼化などラインアップ拡充を進めてまいります。
*1、*2:2024年12月23日現在、太陽誘電調べ
■用途
スマートフォンやAR/VRグラス、TWSやスマートウォッチなどウエアラブル端末の電源回路向けチョークコイル用途。
■用語解説
(注1)TWS (True Wireless Stereo、完全分離型ワイヤレスイヤフォン)
無線通信を使用し、本体などから独立したイヤフォンのこと。
左右のイヤフォンを接続するケーブルも無く、完全に分離していることから、完全分離型ワイヤレスイヤフォンとも呼ばれる。
※「MCOIL」は、日本およびその他の国における太陽誘電株式会社の登録商標または商標です。
※文中に記載されているシリーズ名は、製品の種類や特性などの区分を示す品番から抜粋したもので、商品名、商標ではありません。
![品番 サイズ [LxW mm] 高さ [mm max.] インダクタンス値 [μH] インダクタンス許容差 [%] 定格電流*5 [A max.] 直流 抵抗 [mΩ] (max.) 直流重畳許容電流 [Idc1*3] 温度上昇許容電流 [Idc2*4] LSCND1005CCTR47MH 1.0x0.5 0.33 0.47 ±20% 1.4 0.8 345 *3 定格電流(Idc1)は、直流電流負荷時のインダクタンス変化率が30%以内となる電流値(at 20℃) *4 定格電流(Idc2)は、直流電流負荷時の自己発熱による温度上昇が40℃以下となる電流値(at 20℃) *5 定格電流値は、Idc1(max)またはIdc2(max)のどちらか低い方の直流電流値](/jp/news/category/upload/241224LSCND1005CC_spec.webp)
https://ds.yuden.co.jp/TYCOMPAS/jp/detail?pn=LSCND1005CCTR47MH&u=M