安全衛生中期計画で設定した5M目標の2024年度の取り組み内容を報告します。
報告は、太陽誘電株式会社(6拠点)および国内・海外の連結子会社を対象としています。
報告対象組織
太陽誘電株式会社(国内) | 高崎グローバルセンター/榛名工場/中之条工場/玉村工場/八幡原工場/R&Dセンター |
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連結子会社(国内) | 太陽誘電ケミカルテクノロジー株式会社/太陽誘電テクノソリューションズ株式会社/福島太陽誘電株式会社/新潟太陽誘電株式会社/和歌山太陽誘電株式会社/太陽誘電モバイルテクノロジー株式会社/株式会社環境アシスト/エルナー株式会社 |
連結子会社(海外) | 韓国 韓国慶南太陽誘電株式会社 中国 太陽誘電(常州)電子有限公司 中国 太陽誘電(廣東)有限公司 フィリピン TAIYO YUDEN(PHILIPPINES), INC. マレーシア TAIYO YUDEN(SARAWAK)SDN. BHD. マレーシア ELNA(MALAYSIA)SDN. BHD. タイ ELNA(THAILAND)CO., LTD. |
取り組み
Man
- 基礎教育の徹底と「安全行動意識」の醸成
- 「安全職場」風土を醸成するために、従業員の安全衛生に関する知識を高め、その知識を活かして安全衛生を常に意識し、行動に結び付けるための活動を行っています。
2024年度は、国内/海外拠点の従業員を対象にした第6回安全意識度調査の分析結果より抽出された課題への取り組みを行いました。職種にかかわらず従業員全員が守るべき事項を再確認するための安全基礎教育の実施、従業員一人ひとりが自分の安全を守るべく定めている行動指針の浸透活動、これらの理解度チェックなどを継続的に行った結果、第7回安全意識度調査では従業員の安全意識がより向上したことを確認できました。
今後も「安全意識度調査」を継続し、従業員一人ひとりの安全意識向上を図り、「安全職場」風土の醸成につなげます。

Machine
- 設計者の設備安全設計水準アップ
- 設備安全活動の世界水準化(ISO、IEC)を図るために、生産設備の共通的なリスク対策を規定した「グループ設備安全基準」を中心に、設備の安全対策水準を高める活動を行っています。
2024年度は、防爆機器の安全な取り扱いに関する安全知識を有する設計者/担当者(SBA-Ex:セーフティベーシックアセッサ防爆機器安全分野)の育成を進め、設備安全体制を強化しました。また、拠点の特徴に合わせたよりきめ細かい設備安全チェックを実施するための体制を構築することを目的に、設備安全専門家(SA:セーフティアセッサ、SSA:セーフティサブアセッサ)の増員を図り、継続的な体制強化を進めています。
今後も、設備に起因する労災を減少させる取り組みを進めます。

Method
- ばらつきのない安全作業
- 従業員がより安全に作業できるようにするため、手順の整備・見直しを行い、ばらつきのない安全作業の標準化を進めています。
2024年度は、荷物の積み下ろし、運搬、入出庫などの荷役作業の作業分析を行うとともに、作業ごとのリスクとその対策の検証・見直しを実施し、より安全な作業方法を標準化することで、職場の安全水準向上を図りました。
今後も、安心して働ける職場環境を共通の視点で形成できるよう取り組みを進めます。
Material
- 化学物質の有害性/危険性の最小化
- 化学物質による有害性/危険性を最小化するために、化学物質を取り扱う作業のリスク対策を継続的に行っています。
2024年度は、化学物質のリスクアセスメント手法について検討・見直しを行い、化学物質を取り扱う作業ごとに再評価を実施しました。評価結果に基づき、よりリスク低減を図るため、作業環境管理・作業管理のさらなる改善を行いました。
今後も、化学物質の有害性/危険性を最小化するための取り組みを進めます。
Measurement
- チェック水準の深化
- 安全で衛生的な職場づくりのため、目に見えない(認識していなかった)危険を洗い出す手段や方法の整備・改善を行い、チェック水準を深化させる取り組みを進めています。
2024年度は、設備安全対策や移動時の転倒リスク対策などの維持管理状況について、安全衛生専門スタッフによる対策の有効性確認を行うとともに専門的視点での改善指導を実施しました。また、特に注力する施策について、拠点で施策の効果をチェックする際の視点や評価方法を統一し、適切な評価を行った上で対策を実施した結果、職場の安全水準が向上しました。
今後も、チェック水準を深化させる取り組みを続け、安全で衛生的な職場づくりにつなげます。
Health
- 1 メンタルヘルス発症者率を低減する
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太陽誘電では、メンタル不調の発症者を減少させるための体制※1を構築し、予防活動に取り組んでいます。
「新職業性ストレス簡易調査票」を使用した法定ストレスチェックの実施に加え、ワークエンゲージメント※2や、組織のハラスメント率についても調査を行っています。
具体的には、個人へのアプローチとして、生活環境に変化がある新入社員や中途入社者、メンタル不調のリスクが懸念される従業員に対する面談の実施や、海外へ赴任している従業員に対するストレスチェックの実施およびカウンセリングの推奨などを行うことで、メンタル不調の未然防止に努めました。組織へのアプローチとして、ストレスチェックの集団分析結果を各部門責任者へフィードバックするとともに、ラインケア研修の実施やコミュニケーションの活性化を図る取り組み、好事例の水平展開など、心理的安全性※3を高めるための職場環境改善を展開しました。
発症者率は0.78%(G1参照)で、前年度と比べ微増の状況となっています。
今後も研修の充実や、産業医、精神科医、産業カウンセラーらと密に連携し、従業員一人ひとりが、安心していきいきと働けるよう、メンタルヘルスケアに取り組みます。メンタルヘルスケア体制
G1: 発症者率の推移
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※2ワークエンゲージメントとは仕事から活力を得て誇りを感じ、いきいきと仕事をしている状態を指します。
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※3組織の中で自分の考えや気持ちを、誰に対してでも安心して発言できる状態を指します。
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- 2 健康的な生活習慣を根付かせる
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太陽誘電は、「従業員の幸福」という経営理念のもと、安心安全な労働の基礎づくり、従業員がいきいきと働く組織づくり、生産性・創造性の向上に貢献するため健康経営に取り組んでいます。その中で、健康指標(Focus 5:食事・非喫煙・運動・睡眠・ストレス)と目標値を設定し、目標値に近づけるために健康施策に取り組んでいます。
2024年度は従業員を対象に行ったアンケート結果から、課題が多かった交替勤務者の「睡眠」に焦点を当て活動を進めました。交替勤務者は、勤務シフトにより睡眠不調を抱える人が多い傾向があり、このような環境下でも良好な睡眠を得るために必要な知識の習得と、実践につなげるためのセミナーを開催しました。また、「食事」の施策では、自身の食生活を見直すことを目的として、野菜の摂取状況を可視化すべく「野菜摂取量測定」を行い、測定結果に応じた指導を実施することで、日頃の食生活を振り返る機会を作りました。
その他の施策では、「運動」の施策として、正しい歩行姿勢の指導や健康保険組合主催のウォーキングイベントも前年度に引き続き実施しました。
外部評価では、「健康経営優良法人2025~ホワイト500~」※4、「スポーツエールカンパニー2025」※5に5年連続で認定されました。
今後も引き続き、従業員が心身ともに健康でいきいきと働くことができる職場づくりを推進していきます。-
※4経済産業省が推奨する「健康経営の取り組み状況」を評価する顕彰制度
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※5スポーツ庁が認定する顕彰制度
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~ホワイト500~

2025
