健康経営

太陽誘電グループは、従業員が心身ともに健やかに働くことができる職場づくりに継続して取り組み、組織の活力や生産性を向上させ、企業価値向上へつなげます。

太陽誘電グループ健康経営宣言

経営理念のひとつである「従業員の幸福」の実現に向け、従業員一人ひとりがやりがい、働きがいを感じながらそれぞれの個性や、持てる能力を十分に発揮し、活気ある職場づくりを行うためには、「従業員の心身の健康」が重要な経営課題だと考えています。

上記に向け、従業員およびその家族が豊かで充実した生活を送ることのできるよう、組織的な推進体制を通じて、健康増進支援と健康意識向上を図っていきます。

代表取締役社長執行役員 佐瀬 克也

健康経営推進体制

当社は、健康管理最高責任者である代表取締役社長執行役員の下、健康経営推進者である担当役員、健康推進専門部門である健康推進課が主体となり、健康推進の方針と重点施策などを策定します。それらは年に2回開催する健康推進委員会で審議され、社内に共有されます。各拠点はそれぞれの安全衛生委員会と連携し、拠点の特徴を踏まえた上で、方針を具体化した取り組みを推進しています。

健康経営推進体制

活力みなぎって働く人を増やす~ワークエンゲージメントの向上~

中期経営計画2025のマテリアリティのひとつに「安全第一で健康経営と働き方改革」を掲げ、活力みなぎって働く従業員を増やすことを目標に、ワークエンゲージメント※1を指標として健康経営を推進しています。長期休職者や体調不良者を減らすため、5つの健康指標「Focus 5」を設定し、従業員が健康習慣を獲得する取り組みを実施しています。

ワークエンゲージメントと健康経営の関係
  • ※1
    従業員個人の仕事に関連するポジティブで充実した心理状態を示す指標
  • ※2
    Key Performance Indicator 目標達成に必要なプロセスを具体化するための指標
  • ※3
    Key Goal Indicator 最終目標を定量的に評価するための指標

健康づくりのための指標と目標値(太陽誘電)

5つの指標「Focus 5」を設定し、良い生活習慣を獲得した従業員を増やす施策をすすめています。

Focus5:ストレス(高ストレスではない)、食事(BMI適正体重維持)、非喫煙(喫煙習慣がない)、運動(運動習慣がある)、睡眠(睡眠で休養が取れる)
指標 定義 2025年度目標 2023年度実績
食事 BMI 18.5以上25未満の従業員の割合 65.3% 63.1%
非喫煙 喫煙をしない従業員の割合 83.3% 82.9%
運動 運動習慣のある従業員の割合 28.7% 27.9%
睡眠 睡眠で十分な休養が取れる従業員の割合 78.3% 60.5%
ストレス 「高ストレス」に該当しない従業員の割合 86.3% 84.5%

Focus 5と健康データ(2023年度)

"Focus5の指標と健康に関するデータの相関関係を調べた結果、指標の該当数が多い人ほど、健康診断時の異常※1や体調不良※2の割合が少ないことがわかりました。

健康診断結果とFocus 5指標の該当数

異常なし 異常あり Focus5の該当数/個の0から5の異常ありと異常なしの割合のグラフです。0:異常ありが100%。1:異常ありが90%、異常なしが10%。2:異常ありが80%、異常なしが20%。3:異常ありが70%、異常なしが30%。4:異常ありが50%、異常なしが50%。5:異常ありが45%、異常なしが55%。

自身の体調とFocus5指標の該当数

体調が良い 普通 悪い Focus5の該当数/個の0から5の体調が良い/普通/悪いの割合のグラフです。0:体調が悪いが75%、普通が25%。1:体調が悪いが80%、普通が10%、良いが10%。2:体調が悪いが55%、普通が25%、良いが20%。3:体調が悪いが30%、普通が40%、良いが30%。4:体調が悪いが12%、普通が38%、良いが50%。5:体調が悪いが10%、普通が35%、良いが55%。
  • ※1
    定期健康診断の5項目(BMI、血圧、脂質、血糖、肝機能)において、いずれかが人間ドック学会の【再検査、要精密検査・治療基】準値値に該当する者
  • ※2
    ストレスチェックの体調に関する11の設問の回答内訳から算出

実施した施策(2023年)

指標 主な施策 実施状況など
食事
  • 継続的な食堂改革の仕組みとして、食堂取引先(管理栄養士など)、関係部署および従業員代表をメンバーした食堂委員会を定期的に開催。従業員の健康に寄与し、満足度の向上につながるメニューの工夫を実施。
  • 食習慣への気づきや改善を促すイベントとして「サラダパック」や「具だくさんスープ」を配布。合わせてべジメータによる野菜摂取量の測定も開始。
  • サラダパック実食延べ人数 約2,400名
  • 具だくさんスープ実食延べ人数 約1,200名
  • べジメータ測定者 約280名
    →「満足」と回答 95%
非喫煙
  • 2021年4月より、敷地内終日禁煙。以後はルール周知の周知徹底と、世界禁煙デーにちなんだポスター掲示などの啓蒙活動を継続的に実施。
  • 継続的に実施している「卒煙サポート」は、2023年度よりお申し込み期限を撤廃し、「随時受付」に変更。
  • 2023年度卒煙サポート→現在実施中
運動
  • 誰でも気軽にチャレンジできる「歩行」をテーマに、歩行姿勢を見える化する「歩行姿勢測定会」を全社で実施。
  • 運動に関するリテラシー向上を目的に、「e-ラーニング」を実施。若年層(30代以下)には運動と栄養のバランスを、壮年期(40代以上)には転倒予防をメインとした構成。3カ月後に追跡アンケートも実施し、運動の定着を確認。
  • 歩行姿勢測定会参加者 約600名
    →「満足」と回答 97.1%
  • e-ラーニング実施者 約3,100名(対象者の93%)
  • 週1回未満の運動習慣者の87%が意識の変化あり
睡眠
  • 新入社員と交替勤務者のそれぞれの睡眠課題に対応した「睡眠セミナー」を開催。
  • 非交替勤務者の睡眠課題に対応した「e-ラーニング」を実施。3カ月後に追跡アンケートを実施し、睡眠時間の変化などを確認。
  • 新入社員のセミナー 約120名
    →3カ月後も50%以上がセミナー内容を継続実施
  • e-ラーニング受講者 約3,000名(対象者の87%)
    →約40名が、休日と平日の睡眠時間の差を改善
ストレス
  • ストレスチェックの集団分析結果の各部門へのフィードバックを実施。また、高リスク部門の基準を設定し、該当した部門には、さらに詳細な結果をフィードバックしながら、職場環境改善への提案も実施。
  • 2023年度より、海外出向者にもストレスチェックを実施。実施後の対応は、基本的に国内と同様。
  • ストレスチェック集団分析結果を全部門へフィードバック
    →高リスク部門にはラインケア研修を推奨し、2024年度より実施
  • 海外出向者のストレスチェック受検率 88.8%
その他
  • 女性従業員およびその上司(性別関係なく)を対象にした女性セミナーを実施。
  • 骨密度&血管年齢測定会を実施。
  • 女性セミナー→「やや満足」と回答 88%
  • 骨密度&血管年齢測定会→「満足」と回答 100%

健康経営データ

項目 2021年度 2022年度 2023年度
ワークエンゲージメント※1 2.25 2.28 2.3
高い方が望ましい 定期健康診断率 100.0% 100.0% 100.0%
各種特殊健康診断率 100.0% 100.0% 100.0%
BMI適正(18.5以上25未満)者の割合 64.9% 64.7% 63.1%
非喫煙率 81.3% 83.3% 82.9%
運動習慣を有する従業員の割合 25.3% 26.8% 27.9%
睡眠で十分休養が取れる従業員の割合 61.9% 62.1% 60.5%
生活習慣改善意欲がある従業員の割合※2 78.4% 78.9% 79.2%
生活習慣改善中の従業員の割合※2 32.0% 32.1% 32.5%
ストレスチェック受検率 92.6% 92.7% 90.1%
低い方が望ましい ストレスチェック高ストレス者率 17.7% 16.0% 15.5%
体調不良を自覚する従業員の割合 34.3% 34.5% 32.8%
アブセンティーイズム(私傷病による休職者の割合) 0.8% 0.9% 0.9%
  • ※1
    新職業性ストレス簡易調査結果から引用
  • ※2
    特定健診問診票のQ21の回答結果から引用(全年齢の回答)

2024年度よりプレゼンティーイズム測定を開始。測定はSPQ(東大一項目版)を使用し、100から回答数値の平均値を引いた値【23.3%】を当社プレゼンティーイズムとして、ストレスチェック実施時に算出。

健康推進の取り組み

生活習慣病対策~健康保険組合とのコラボヘルス~

高齢化の加速による生活習慣病リスクと医療費の上昇は、避けて通れない大きな課題です。当社の健康保険組合では、40歳以前から自分の健康への関心を高めてもらい、早期に生活習慣病の芽を摘むために、特定健康診査および特定保健指導の対象年齢を、法定の40歳以上から35歳以上に引き下げて実施しています。

特定保健指導の実施には、会社の健康管理室の看護職が密に関わっています。また、会社としても就業時間内での面談実施、面談場所の提供に協力し、対象となった従業員が社内で受講しやすい環境整備に努めています。その結果、当社の特定保健指導の実施率は国が求める55.0%を大きく上回っています。

太陽誘電健康保険組合実績(太陽誘電)

対象年度:2022年度
対象事業所など:太陽誘電(株)被保険者(従業員)
対象年齢:当該年度40歳以上 年度内国内在籍者

1.特定健康診査実施率 99.7%
2.特定保健指導実施率 68.4%
3.特定保健指導対象者率 19.8%
データ出典元
  • ※1.2.
    2023年度版(2022年度実績)健康スコアリングレポート 事業所別 太陽誘電(株)
    (厚生労働省 日本健康会議 経済産業省 作成)
  • ※3.
    健康分析レポート2022 事業所別 太陽誘電(株)
    (太陽誘電健保作成)

メンタルヘルス対策~ストレスチェック実施後のフォロー

法定ストレスチェックで高ストレス者に該当し、なおかつ医師による面接指導を希望しない従業員を「ハイリスク者」としてとらえ、支援しています。
ハイリスク者には、通常の保健指導対象者として健康管理室の看護職が指導をします。
保健指導を希望する場合は、看護職が面談を行い、状況と本人の希望を踏まえ、産業医への体調相談、産業カウンセラーによるカウンセリング、看護職による定期(または不定期)面談継続などを案内します。
面談を希望しないハイリスク者にも、職場環境、現在の体調などを確認するように努めています。

喫煙対策~健康保険組合との協働による推進~

受動喫煙に関する法の強化、当社の健康経営宣言を受けて、2019年から健康保険組合と連携した喫煙対策を推進しています。喫煙所などの環境整備班、従業員への周知や意識付けを図る啓蒙啓発班、禁煙希望者へのフォローを行う卒煙サポート班を編成し、2021年4月からの「構内終日禁煙」を最初のゴールと定め、国内グループ会社とともに活動を進めてきました。
自動販売機でのたばこの販売禁止、世界禁煙デーにちなんだ啓発イベント、のぼり旗設置や禁煙ポスターの掲示、禁煙セミナーの開催、定期健康診断の会場でのリーフレット配布、禁煙に関する書籍の貸出し、奨励金を準備した禁煙サポートなどの対策を段階的に進め、計画通り2021年4月までに構内終日禁煙を達成しました。
現在は、ルールの徹底および継続的維持のために定期的な構内巡視と安全衛生委員会での結果報告、卒煙サポートを実施しています。2019年度の喫煙率は23.4%でしたが、2023年度17.1%と低下しています。

認証の取得(太陽誘電)

健康経営優良法人ホワイト500

健康経営優良法人認定制度において、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している企業として、2021年から4年連続で、経済産業省より認定を受けました。

スポーツエールカンパニー

職場における運動の推進に取り組む事業所として、2021年から4年連続で、スポーツ庁より認定を受けました。

群馬県がん対策連携企業

がん検診の普及啓発・受診勧奨を行っている企業・団体に加え、がんの治療と仕事を両立しやすい取り組みを行っている企業として、2021年に群馬県より認証を受けました。