ダイバーシティ

担当役員メッセージ

太陽誘電グループが持続的に成長していくためには、経営理念のひとつである「従業員の幸福」とミッション「おもしろ科学で より大きく より社会的に」を基本に、あらゆる人材の多様性を理解し、人格・個性を尊重できるようなダイバーシティ経営の実現が必要不可欠です。
一人ひとりがやりがいを持ってイキイキと働くことができる会社作りをダイバーシティ方針で定め、2023年7月にはダイバーシティ推進室を設立し、従業員の能力や個性を発揮できる仕組み作り・職場作りを推進する体制を強化しました。時代に合った働き方への改革や制度の整備、啓発活動などのさまざまな仕掛けを継続的に実施し「全員参加型のダイバーシティ経営」をゴールとして目指しています。

ダイバーシティ推進担当 執行役員 山﨑 聡

太陽誘電グループ ダイバーシティ方針

世の中が変化しても太陽誘電グループが持続的に発展していくためには、国籍・文化をはじめ性別や世代、社歴など、さまざまな違いをもつ多様な人たち同士が交わり、これまでになかった考え方やアイデアが次々に生まれることが必要不可欠です。
そのため、『違いがあることが価値』であり、多様な個性を活かすダイバーシティの推進は企業競争力の源泉となります。一人ひとりがやりがいを持ってイキイキと働くことは、経営理念である「従業員の幸福」の実現に向けた重要な経営課題です。
多様な人材が存分に活躍できるマインドの醸成や環境整備、人材育成施策などを行うことにより、人材力・組織力の向上とユニークで魅力のあるエクセレントカンパニーの実現を目指します。

太陽誘電のダイバーシティ推進に対する取り組み

各種認証取得(太陽誘電)

女性活躍推進法に基づく「えるぼし」認定を取得

女性の活躍推進に関する優れた取り組みを行う企業に与えられる認定マーク「えるぼし」の3つ星を取得しました。
「えるぼし」認定は、女性活躍推進法に基づき行動計画の策定・届出を行った企業のうち、女性の職業生活における活躍状況に対する評価項目として、1.採用 2.継続就業 3.労働時間などの働き方 4.管理職比率 5.多様なキャリアコース、などを満たした企業に対し、厚生労働大臣が認定する制度です。
今後も取り組みを継続し、従業員の皆さんをはじめとしたステークホルダーからの期待に応え、企業価値向上に努めていきます。

次世代育成支援対策推進法に基づく「プラチナくるみん」認定を取得

2021年6月に「子育てサポート企業」として群馬労働局より「くるみん」の認定を受けておりましたが、その後もさまざまな見直しや新規取り組みを行ってきたところ、子育て支援により高い水準で取り組む企業であることが認められ、2023年7月25日付で「プラチナくるみん」の認定を受けました。

女性活躍推進

最大のマイノリティグループである女性の活躍を推し進めることは、ダイバーシティ経営を実現するにあたり、最初に取り組むべき課題であると捉えています。太陽誘電では「多様な人材の採用・活躍」「柔軟な働き方の推進」「意識改革・風土醸成」の3方向から取り組みを進め、性差によらない活躍ができる環境作りに強くコミットしていきます。

啓発活動

ダイバーシティ研修

「なぜダイバーシティ推進を進めるのか」その理解と共通認識を持つファーストステップとして、2023年度に階層別ダイバーシティ研修を実施しました。管理職向けは従業員の多様性への理解や部下育成について、一般従業員向けは各自のキャリアやワーク・ライフ・バランスについて前向きに考える機会となっています。

社員交流会

社内でのコミュニケーションを活発にし、ヨコのつながりを形成することを目的に、主に女性を対象とした社員交流のイベントを実施しています。普段交流のない他部署・他拠点に所属する従業員同士が、キャリアやライフイベントに関わる悩みや不安などを本音で語り合うことができるこれらのイベントは、参加者のモチベーション向上につながっています。
2024年3月には、国連が定める「国際女性デー」にあわせ、「Diversity Day ZERO」を開催しました。ZEROにはこの日を“起点”として太陽誘電のダイバーシティ推進をレベルアップさせていこう!といった想いが込められています。当日はスキルアップセミナーやワーク・ライフ・バランスをテーマとしたパネルディスカッション、参加者交流会などの他、海外拠点で活躍する女性リーダーや管理職からのビデオメッセージも寄せられ、イキイキと語る姿にチャレンジする勇気とパワーをもらいました。今後も同様のイベントを開催していく予定です。

社外研修への従業員派遣

さまざまな業種で活躍する同世代との交流を通じて新しい価値観に触れ、視野を広げることを目的に、若手女性従業員を協賛企業で開催する社外研修へ派遣しています。 半年間のグループワークを通じ、参加者は社外からの刺激や新たな気づきを得る機会となっています。さらに、社内での情報共有を行うことで、参加者の周囲にとっても好影響を及ぼしています。

社内報による情報発信

太陽誘電グループの社内報で、「一人ひとりが輝くCOLORFUL WORK」と題して連載をしています。ダイバーシティ推進の必要性の訴求や、活動事例の紹介、制度の積極的利用の促進のため、定期的に情報を発信し、社内における共通認識の高まりを目指しています。

制度の充実

キャリアと育児の両立支援制度・ガイドブック

太陽誘電では法定以上に整備された育児休業制度、子の看護休暇制度、育児時短制度、諸手続きや各種手当が分かる子育てガイドブックの配布など、子育てに関する手厚いサポート体制を整備しています。
性別にかかわらず、自身が望むワーク・ライフ・バランスを実現するために、男性従業員の育児参加を支援しています。管理職には「キャリアと育児の両立支援ガイドブック(上司向け) 」を配布しています。部下の育児休暇取得支援や面談だけではなく、業務効率化へのチームマネジメントも含めた手法と心得を知ることができ、育児休業取得を迷う部下にとっても相談しやすい環境の構築につながっています。また、子が誕生する男性従業員には「キャリアと育児の両立支援ガイドブック(男性向け)」を配布しており、育児休業取得を考えるきっかけにするだけでなく、育児休業中のノウハウ、職場復帰後のキャリアと育児の両立までを知ることができます。

職掌転換制度

従業員の活躍の場をさらに広げるため、一般職から総合職へ職掌を転換する制度を整備し、研修などを通じて周知しています。意欲のある従業員に対し、役割に応じてさらにキャリアアップできるよう支援しています。

生理への配慮

女性特有の健康課題である生理は、女性活躍推進を進めるにあたり見過ごせない課題です。女性用トイレへ生理用品を備品として設置し、緊急時にも安心して働ける職場環境の構築を目指しています。また、2024年4月より生理休暇の名称を変更し、新たに年間14日のエフ休暇(100%保障)を付与しました。時間単位での取得も可能です。必要時にはしっかり休むことで、業務の生産性向上につながると考えています。

女性活躍推進行動計画

太陽誘電は、多くの意欲ある女性が活躍できる雇用環境整備を行うため、女性活躍推進行動計画を策定し実行します。また下記の通り、女性の活躍に関する情報を公表します。

女性の活躍に関する情報

採用状況

女性採用比率については、2017年度以降30%以上を目標に取り組み、2022年度以降は30%以上を維持しています。
引き続き、女性採用比率の目標達成に向けて取り組んでいきます。

採用人数 女性比率 FY2021~FY2024の採用人数の棒グラフと女性比率の折れ線グラフです。採用人数はFY2021:122、FY2022:129、FY2023:116、FY2024:129。女性比率はFY2021:28、FY2022:38、FY2023:35、FY2024:33。

社員構成

女性の採用強化を図っておりますが、社員に占める女性比率は約20%で推移しており、大きな変化は見られません。
管理職比率は増加傾向にあるものの、女性は約6%となっており、男性と比較すると大きな開きがあります。女性社員の育成と登用が大きな課題となっております。

全従業員に占める女性比率 管理職に占める女性比率 FY2022~FY2024の全従業員に占める女性比率と管理職に占める女性比率の折れ線グラフです。全従業員に占める女性比率はFY2022:23.2、FY2023:24、FY2024:24.5。管理職に占める女性比率はFY2022:3.7、FY2023:4.2、FY2024:5.9。

平均勤続年数

平均勤続年数については、男女間での大きな相違はありません。
引き続き、働きやすい職場環境の整備に取り組んでいきます。

全体 男性 女性 FY2021~FY2023の全体・男性・女性の折れ線グラフです。全従業員に占める全体はFY2021:17.9、FY2022:17.6、FY2023:17.2。男性はFY2021:17.9、FY2022:17.4、FY2023:16.9。女性はFY2021:17.5、FY2022:16.6、FY2023:15.8。

月平均残業時間

月平均残業時間については、大きな変化はなくほぼ横ばいとなりました。
また、月平均残業時間が男女間で差が大きいのは、製造部門の勤務シフトが影響していると考えています。

全体 男性 女性 FY2021~FY2023の全体・男性・女性の折れ線グラフです。全従業員に占める全体はFY2021:16.8、FY2022:13.9、FY2023:12.2。男性はFY2021:20.5、FY2022:17.0 、FY2023:14.7。女性はFY2021:5.9、FY2022:5.1、FY2023:5.2。

障がい者雇用の推進

ダイバーシティ方針に沿い、太陽誘電では積極的に障がい者を雇用しています。各部門での受け入れを推進すると同時に、一人ひとりの特徴を理解するなど受け入れ側の配慮が必要な点もあるため、受け入れ部門への支援体制も整えています。また、2023年には専門の業務職域としてカフェ・ベーカリーを高崎グローバルセンター内にオープンし、焼き立てパンやカフェメニューを提供し新たな雇用の場を創出しています。これらは従業員に対する福利厚生を向上させるだけではなく、障がい者雇用への理解にもつながっています。今後は群馬県内の他拠点へ販売先を広げ、さらに障がい者の活躍の場を広げていくことを目指しています。

人材の国際化

地域別の従業員数

日本 アメリカ、欧州 中華圈 韓国 シンガポール、マレーシア、タイ フィリピン FY2021~FY2023のグラフです。FY2021:日本6.0 アメリカ、欧州0.1 中華圈4.3 韓国0.8 シンガポール、マレーシア、タイ6.6 フィリピン4.4。FY2022:日本6.2 アメリカ、欧州0.1 中華圈3.9 韓国0.9 シンガポール、マレーシア、タイ6.6 フィリピン4.1。FY2023:日本6.2 アメリカ、欧州0.1 中華圈4.5 韓国0.8 シンガポール、マレーシア、タイ6.3 フィリピン3.8。

ローカル人材の活用

太陽誘電グループでは、日本国外の拠点においても地元の優秀な人材を積極的に登用しています。
海外拠点での、管理職に占めるローカル人材の登用率は81.1%です。(2022年度)

地域別の従業員数

項目 単位 FY2021 FY2022 FY2023
日本 千人 6.0 6.2 6.2
アメリカ、欧州 千人 0.1 0.1 0.1
中華圏 千人 4.3 3.9 4.5
韓国 千人 0.8 0.9 1.0
シンガポール、マレーシア、タイ 千人 6.6 6.6 6.3
フィリピン 千人 4.4 4.1 3.8