安全・環境マネジメントシステムの構築により、グループ全体の意思統一を図った活動を行っています。
システムの概要
このマネジメントシステムは、大きなサイクルと小さなサイクルで構成されています。
グループ全体の大きなサイクルでは、共通の目標・基準を設定し、サイト監査や拠点からの報告により実施状況を確認し、マネジメントシステムのレビューを行い、継続的改善を図っています。
拠点ごとの小さなサイクルでは、ISO14001に準拠したマネジメントシステムおよび労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)を構築し活動を行っています。
推進体制
社長執行役員から任命される安全・環境担当役員を太陽誘電グループ全体の統括責任者とし、安全・環境マネジメントシステムの推進体制を構築し、運用しています。
「安全・環境MS委員会」「環境推進委員会」の各会議体で、方針や取り組むべき課題を協議、決定しています。この決定事項を、拠点の責任者が具体化し、拠点内に伝達・徹底、推進しています。
※MSはマネジメントシステムの略
※HQはヘッドクオーターの略
※安全衛生委員会には会社側と労働者側の代表者を選出
3種類の監査(トリプル監査)を実施して、拠点におけるコンプライアンス・事故リスク管理・環境影響などの状況を評価し、継続的に改善しています。
外部監査
認証機関によるISO14001の認証審査
ISO14001を認証取得している拠点で更新審査および維持審査が行われました。
審査の結果、不適合は2件ありました。これらの不適合は真の原因を分析し、対応する是正処置を速やかに実施しました。不適合の内容は、マネジメントシステムに関する軽微なものであり、環境汚染や事故に直接つながるものではありませんでした。
外部監査による不適合件数
不適合事例
なお、2023年度のRBA-VAP監査は、国内7拠点、海外4拠点で終了しました。
サイト監査
拠点比較として拠点の安全・環境活動を定期的に監査 (国内拠点1回/2年 海外拠点1回/3年)
2023年度は、顧客要求事項やRBA行動規範の安全衛生・環境要求事項に対する順守状況を確認することを目的に監査を実施しました。
監査では、顧客要求事項・RBA要求事項の、潜在的な危険に対する管理、必要な保護具の管理、緊急時への備え、化学物質・廃棄物・大気・水質管理などについて、書類確認や実際に現場に立ち入り監査を実施しました。
監査の結果、表示管理、緊急時への備え、消火器管理などの不備が検出されました。
サイト監査で検出された不備は対策を実施し、有効性評価を行いました。
グローバルな社会的要求事項をタイムリーに反映し、拠点間をベンチマークして共有化することでグループ全体の安全衛生・環境活動の水準向上を図っています。
指摘事例
化学物質容器に表示している危険有害性表示(GHS※ )に一部不備があった。
救急箱配置図の更新管理が不十分であった。
消火器月次自主点検の項目に一部不備があった。
※GHS:
化学品の分類および表示に関する世界調和システム(The Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals)
内部監査
拠点の部門を対象として安全・環境の順法状況、目標達成状況およびパフォーマンス状況を監査 (1~2回/年)
全拠点で各々のマネジメントシステムに従い、拠点の部門を対象とした内部監査を実施しました。拠点ごとに重点テーマを決めて内部監査を実施した結果、36件の不適合が発見されました(国内拠点)。すべて是正処置が滞りなく完了し、フォローアップを確認後、太陽誘電グループの方針や目標を満たすためにマネジメントシステムが有効であることを経営者に報告しました。
その他の監査
廃棄物業者視察監査(国内拠点)
2023年度は34社(収集運搬・中間処理業者19社、中間処理業者15社)について現地で視察監査を実施しました。その結果、視察した業者はすべて適正に廃棄物の処理・処分を行っていることを確認できました。なお、視察の評価結果から業者を3ランクに分類し、このランクごとに業者への視察頻度を変えています。