「事業活動と環境の関係」ページで示しました環境負荷の2020年度の取り組み内容と実績を報告します。
報告対象は、太陽誘電株式会社(6サイト)および国内・海外の連結子会社を対象としています。
コンプライアンス、監視結果
2020年度のコンプライアンスおよび監視結果を各拠点別に報告します。
GHG、エネルギー
事業活動を通じて排出している温室効果ガス(GHG)には、エネルギー使用による直接排出(SCOPE1)、エネルギー使用による間接排出(SCOPE2)、エネルギー使用以外の間接排出(SCOPE3)があります。
GHG排出量は測定できないため、エネルギー使用量の管理および削減に取り組んでいます。
2020年度のGHG排出量は、グループ全体で2019年度から52千t-CO2e増加しました。内訳では、国内拠点が2019年度の200千t-CO2eから227千t-CO2eに増加、海外拠点は2019年度の232千t-CO2eから257千t-CO2eに増加となっています(G1参照)。
エネルギー使用量は、グループ全体で2019年度から25千kL増加しました。内訳では、国内拠点が2019年度の102千kLから117千kLに増加、海外拠点は2019年度の128千kLから138千kLに増加となっています(G2参照)。
使用しているエネルギーの内訳は、SCOPE2が91%、SCOPE1が9%となっています(G3参照)。
環境中期目標のエネルギー使用量原単位は、2016-2020年度平均で22.4%向上しています(G4参照)。
今後も引き続き、主力製品を中心に生産工程を見直し、より一層生産効率を向上させ、エネルギー使用量を削減していきます。
近年、ステークホルダーからSCOPE1、SCOPE2に加え、SCOPE3の情報開示を求める動きが高まってきています。このような要求に基づき、SCOPE3の把握に努めています。
廃棄物、水
生物多様性への影響低減、自然との共生を目指し、
廃棄物および水資源の3R(Reduce、Reuse、Recycle)に取り組んでいます。
2020年度のグループ全体の廃棄物発生量は、2019年度の24.0千tから25.6千tに増加しました。廃棄物発生量の増加は、生産数の増加などが要因です(G1参照)。
廃棄物(有価物含む)の内訳は、廃プラスチック類、廃油、汚泥が大部分を占めています(G2参照)。
国内最終処分量は、2019年度の0tから0.038千tになり、環境中期目標の廃棄物リサイクル率は99.6%になりました(G3参照)。
海外最終処分量は、2019年度の2.0千tから2.2千tに増加しました(G4参照)。
環境中期目標の廃棄物発生量原単位は2016-2020年度平均で11.8%向上(G5参照)、廃棄物最終処分量原単位は2016-2020年度平均で37.3%向上(G6参照)しています。
引き続き廃棄物発生量を削減し、廃棄物の社内リサイクル率を高めるとともに、海外拠点における再資源化を強化していきます。
※2020年度より、連結子会社となったエルナー4社の実績を含めています。
廃棄物の定義:一般廃棄物、産業廃棄物、有価物
事業活動で排出した廃棄物は99.9%がリサイクルされ、社会の中で資源として再利用されていますが、太陽誘電グループの事業活動で再び利用する取組みも推進しています。
事業活動で使用している溶剤で最も使用量の大きいA溶剤は、廃溶剤のリサイクルを行い、再生溶剤が使用量の24%を占めています。
また、電子部品の梱包として使用するリールは、厳しい品質チェックを行い、リユースしたリールを9%使用しています。
2020年度のグループ全体の水使用量は、2019年度の4,249千m3から4,149千m3に減少しました。内訳では、国内拠点が2019年度の1,710千m3から1,634千m3に減少、海外拠点が2019年度の2,539千m3から2,515千m3に減少となっています(G7参照)。
環境中期目標の水使用量原単位は、2016-2020年度平均で27.3%向上しています(G8参照)。
水のリサイクル量は276千m3でした。
環境の取組み
めっき工程では様々なプロセスで水を使用しています。めっき槽へ製品を投入する際に使用する水の給水方法を変更することで、水の使用量を削減できました。
削減した水は720t/年でした。
生物多様性の取組み