コンデンサのインピーダンスは、静電容量や周波数によって変化します。理想的なコンデンサでは、静電容量が大きければ大きいほどインピーダンスは低くなり、周波数が高ければ高いほどインピーダンスが低くなります。
実際のコンデンサには、抵抗やインダクタンスの成分が存在します。その特性は簡易的に、C, R, L の直列等価回路モデルで表現することができ、この R のことを等価直列抵抗(ESR)、L のことを等価直列インダクタンス(ESL)と呼びます。
ESL は静電容量とは逆に、周波数が高くなるとインピーダンスが高くなります。そのため、ある周波数を境に ESL の影響を受け、周波数の増加に対してインピーダンスが上がります。この転換点の周波数を共振周波数と言います。共振周波数では、静電容量と ESL がお互いのインピーダンスを打ち消しあい、ESR だけがインピーダンスとして残ります。
このように、コンデンサのインピーダンスは周波数に依存し、周波数特性をもちます。
ESR, ESL は共にコンデンサの性能を落とす要因で、一般的にはその値が低いほうが性能がいいコンデンサといえます。具体的には、ESR の値が高いと発熱やIC動作時の電圧の低下、ESL の値が高いと波形のリンギング(乱れ)などといった悪影響があります。実際のコンデンサでは、ESR, ESL も周波数によって変わりますので、注目する周波数帯の ESR, ESL を把握することが重要です。もっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
一般的に積層セラミックコンデンサはコンデンサの中でも優れた ESR, ESL 特性をもっておりますが、当社では一般のセラミックコンデンサよりさらに低ESLを実現したLW逆転タイプ積層セラミックコンデンサ(LWDC) をご用意しております。是非、ご活用ください。