太陽誘電の業績・あゆみは?

経営・他

商品

1950年代

佐藤彦八、太陽誘電株式会社を設立

戦前からセラミック素材の研究をしていた佐藤彦八は、「素材の開発から出発して製品化を行う」を信条に、酸化チタンセラミックコンデンサの開発、製品化に取り組み、量産体制を整え、1950年3月23日、東京都杉並区に本社を置く「太陽誘電株式会社」を設立。

創業社長「佐藤彦八」、設立当時営業拠点とした久和堂ビル (東京都千代田区)

佐藤彦八 創業社長、
設立当時営業拠点とした久和堂ビル (東京都千代田区)

1950 3月

チタン酸バリウムセラミックコンデンサを商品化

チタン酸バリウムは誘電率が高くコンデンサの材料に適しているものの、多くの問題をクリアしなければならなかった。 多くの地道な努力を重ねた結果、従来に比べ2ケタ近い大幅な静電容量の向上を実現した商品の開発に成功。

チタン酸バリウムセラミックコンデンサを商品化

チタン酸バリウムセラミックコンデンサ「ルチルコン」

1950 9月

小型フェライトコアの生産を開始

トランジスタラジオに使う小型 IFT (中間周波トランス) の開発を急いでいた当社は、フェライトの将来性に着目し、IFT用部品としてニッケル・亜鉛系フェライトで小型フェライトコアを商品化。 トランジスタラジオやその後のテレビの開発に寄与。

当時のフェライトコア加工作業

当時のフェライトコア加工作業

1954 9月

高崎工場 (現 高崎グローバルセンター) を開設

トランジスタラジオ向け需要の急増により生産の効率化が求められる中、コンデンサ素地およびステアタイトの新たな生産拠点として高崎工場 (現 高崎グローバルセンター) を開設。

1956年当時の高崎工場

1956年当時の高崎工場

1956 5月

榛名工場を開設

生産体制を強化するための材料の研究、生産技術の改善、さらには次期を狙う新商品開発のための拠点として榛名工場を開設。

1958~1959年頃の榛名工場

1958~1959年頃の榛名工場

1958 10月
1960年代

技術研究所を開設

1950年代半ばから、エレクトロニクス分野への研究・開発投資が活発化。 当社では創立10周年を迎えた1960年に「研究部門の充実」を経営方針に掲げ、研究部門を独立させた新たな研究開発体制を確立。

開設当初の技術研究所

開設当初の技術研究所

1964 9月

自社製フェライトコアを用いたインダクタを商品化

フェライトの材料技術、製造技術を確立していた当社は、得意先の要望に沿って自社製のフェライト材料を使用したコイル (インダクタ) を開発したことが強みとなり、その後コイル開発・生産が本格化。

インダクタ「H型シリーズ」

インダクタ「H型シリーズ」

1965  

当社初の現地法人「台湾太陽誘電股分公司」を設立

輸出製品としてのテレビ、トランジスタラジオなどの生産量が増加するとともに、当社の輸出金額が増加。 海外における需要への対応を検討する中で、欧米大手メーカーが多数進出していた台湾での拠点設立を決定、 IFT 用円筒型セラミックコンデンサの生産を開始。

設立当時の台湾太陽誘電

設立当時の台湾太陽誘電

1967 5月

中之条工場を開設

商品多角化の方針のもと、相次いで発表した新商品の製造および従来商品の増産対応を目的として、フェライトの材料から完成品までの一貫体制を整えた中之条工場を開設。

1969年頃の中之条工場

1969年頃の中之条工場

1969 12月
1970年代

東京証券取引所市場第二部に株式を上場

1970 3月

東京証券取引所市場第一部に指定

1973 1月

アキシャルリード型磁器コンデンサを世界で初めて商品化

第一次オイルショック後の省エネ、省電力化の動きの中で、電子機器メーカー各社は電子部品の自動挿入機の導入を推進。 アキシャルリード形は当時の自動挿入機に適した形状で、主として VTR やオーディオ機器に搭載。

アキシャルリード型磁器コンデンサを世界で初めて商品化

 

1976 7月

玉村工場を開設

アキシャルリード形セラミックコンデンサの需要が大幅に伸びる中、最新の自動化生産ラインを備えた玉村工場を開設し、大量生産体制を確立。

玉村工場を開設

 

1977 9月

世界初の円筒チップ型セラミックコンデンサを開発

アキシャルリード形セラミックコンデンサの開発と長年の実績を持つ IFT 内蔵用円筒型セラミックコンデンサで培った技術が融合し、機器の小型化、部品のリードレス化に対応した円筒チップ型セラミックコンデンサを世界で初めて開発。 主にテレビチューナに搭載。

世界初の円筒チップ型セラミックコンデンサを開発

 

1977 10月
1980年代

世界初のニッケル電極大容量積層セラミックコンデンサを商品化

電子機器の小型化に伴い、積層セラミックコンデンサの急激な需要拡大が見込まれていたため、当社は小型大容量ゾーンに焦点をあて、自社の材料技術やプロセス技術を駆使し、内部電極にニッケルを使用した世界初の積層セラミックコンデンサを開発。

世界初のニッケル電極大容量積層セラミックコンデンサを商品化

 

1984 7月

太陽誘電女子ソフトボール部創立

従業員の士気高揚と会社の知名度向上を目的に創立した女子ソフトボール部は、創部3年目の1987年以来、30年以上にわたり日本リーグ1部に在籍。 創立以来、同リーグや全日本総合選手権での優勝や、オリンピック代表選手の輩出など、従業員だけでなく、地域の皆様や子供たちに夢を与える存在として活躍中。

太陽誘電女子ソフトボール部創立

 

1984 10月

EMC 対策技術センターを開設

電子機器の小型化、多機能化が進む一方で、様々な電子機器から発生する「ノイズ」への対応が急務となっていたため、当社は EMC (Electromagnetic Compatibility、電磁両立性) を検討する施設として EMC 対策技術センターを開設。 ユーザーと一体になりノイズ対策のための部品と手法両面にわたる開発を推進。

EMC 対策技術センターを開設

 

1986 6月

八幡原工場を開設

携帯型ステレオカセットプレーヤの爆発的なヒットやビデオテープレコーダの普及による磁気テープ製品の需要に対応するため、磁気テープ専用工場として八幡原工場を開設。

八幡原工場を開設

 

1986 10月

世界初の追記型光記録メディア「CD-R」を商品化

1982年にオーディオ用 Compact Disc (CD) が登場すると、当社はCDと互換性を持つ光記録メディアの開発に着手。 常識を覆す発想の転換により、世界初のCD-Rの開発に成功。「CD-R」という名称も当社が命名。

世界初の追記型光記録メディア「CD-R」を商品化

 

1988 9月
1990年代

積層チップインダクタを商品化

携帯型オーディオ機器やカメラ一体型ビデオテープレコーダなどの製品がヒット、積層チップインダクタの需要も急速に高まる中、当社も開発を強化。 これまで培ってきた材料技術や生産技術を戦略的に活用し、新しい技術開発に取り組んだ結果、積層チップインダクタの量産化に成功。

積層チップインダクタを商品化

 

1991 6月

マレーシアに当社初となる積層セラミックコンデンサの海外工場を開設

海外における当社初の積層セラミックコンデンサの生産拠点として、当社100%出資の子会社「TAIYO YUDEN (SARAWAK) SDN. BHD.」を設立。 大容量積層セラミックコンデンサ等を武器に事業展開を加速しようとする当社の海外生産戦略の第一歩となった。

マレーシアに当社初となる積層セラミックコンデンサの海外工場を開設

 

1994 12月

電源回路用巻線チップインダクタを商品化

特性に関与しない無駄なスペースを徹底的に排除する独自の新構造を用い、電源回路用巻線チップインダクタを商品化。 さらに翌年には当時世界最小の 2012 サイズを実現。 携帯電話やデジタルカメラなどの携帯デジタル機器に広く採用。

電源回路用巻線チップインダクタを商品化

 

1998 6月

記録容量 4.7GB の DVD-R を商品化

当社が発明した CD-R の技術を、さらなる大容量記録媒体である DVD-R の開発に展開。 要素技術の高度化をとおして、 4.7GB の容量を持つ DVD-R を商品化。

記録容量 4.7GB の DVD-R を商品化

 

1998 10月

R&D センター (研究・開発所) を開設

「技術の太陽誘電、開発の太陽誘電」のシンボルとなる R&D センターを開設。 グローバルに新技術、新商品などを発信する基地として研究機能を集約し、時代の変化に即応できる商品開発体制を実現。

R&D センター (研究・開発所) を開設

 

1998 11月

海外4生産拠点同時立ち上げ

IT 関連製品の国際分業化が進む中、携帯電話やパソコン市場での積層商品群の需要増に対応するため、マレーシア、フィリピン、韓国、中国の4カ国の生産拠点をほぼ同時期に立ち上げ。 安定した供給体制により、グローバルなIT関連商品の競争力を高める体制を整備。

1999
-2000
2000年代

Bluetooth® 規格 Ver.1.1 認証を世界で初めて取得

当時、次世代ワイヤレス通信技術として注目されていた Bluetooth®。 当社は保有する積層技術、高周波回路技術、高密度実装技術などを結集して、世界でいち早く Bluetooth® 規格バージョン 1.1 に対応したフルモジュールの認証を取得。

2001 4月

電波暗室棟を R&D センター内に開設 (群馬県群馬郡榛名町、現・高崎市)

通信および EMC (Electromagnetic Compatibility、電磁両立性) などの各分野において高周波に対応した測定設備の必要性が高まっていため、世界トップレベルの高周波評価技術を備えた電波暗室を R&D センター内に開設。

電波暗室棟を R&D センター内に開設 (群馬県群馬郡榛名町、現・高崎市)

 

2003 4月

SMD パワーインダクタ「NR シリーズ」を商品化

独自構造を採用することにより、従来の同形状品と比較して約1.3倍の大電流化に対応。薄型化、高機能化耐衝撃性が求められる携帯電話への搭載が拡大。

SMD パワーインダクタ「NR シリーズ」を商品化

 

2004 2月

新潟太陽誘電株式会社を設立

電子部品の需要は今後も増加すると予想し、海外と並行して国内においても長期的視点での生産能力増強が必要であると考えたため、新潟県上越市に新たな生産子会社「新潟太陽誘電株式会社」を設立。

2007 1月

昭栄エレクトロニクス株式会社 (現 太陽誘電エナジーデバイス株式会社) を子会社化

蓄電デバイス分野における新たな展開の足がかりとして「昭栄エレクトロニクス株式会社」を連結子会社化。 当社が培ってきた各種要素技術と、昭栄エレクトロニクス株式会社の有するポリアセンキャパシタ開発技術や製造技術を融合することで取り組みの強化を図る。

2007 2月

世界で初めて有機色素記録層による追記型ブルーレイディスク LTH タイプを商品化

CD-R、DVD-R で培った有機色素系記録ディスクの設計開発技術、量産技術を活かし、記録層に有機色素材料を採用した追記型ブルーレイディスクを発売。容量は、普及が進むハイビジョン映像の記録を可能とする 25GB で DVD-R の5倍以上。

世界で初めて有機色素記録層による追記型ブルーレイディスク LTH タイプを商品化

 

2008 2月
2010年代

太陽誘電モバイルテクノロジー株式会社を子会社化

富士通メディアデバイス株式会社の「通信デバイス事業」を譲り受け、新たに「太陽誘電モバイルテクノロジー株式会社」を設立。 拡大する市場に対し、 FBAR/SAW デバイス等の通信デバイス商品のラインアップを強化し、事業の拡大を行っていく。

2010 3月

世界初の 0402 サイズ積層セラミックコンデンサで 0.1μF を商品化

0402 (0.4x0.2x0.2mm) サイズという超小型積層セラミックコンデンサで 0.1μF の静電容量を達成。 体積比で当社従来品から約70%の小型化を実現。 スマートフォンや携帯電話、ポータブルミュージックプレーヤなどの小型携帯機器において、 0402 サイズへのコンデンサのダウンサイジングを促進。

世界初の 0402 サイズ積層セラミックコンデンサで0.1μFを商品化

 

2010 4月

メタル系パワーインダクタ「MCOIL™」を商品化

金属系磁性体を用いたコイル部品として、高機能化と小型・薄型化が進むスマートフォンやタブレット PC などに向けた、メタル系パワーインダクタ「MCOIL™ (エムコイル)」を商品化。 新開発の金属系磁性材料と当社の高度なプロセス技術を融合させることで、業界トップレベルの直流重畳特性と小型化を両立。

メタル系パワーインダクタ「MCOIL™」を商品化

 

2012 5月

世界初、0201 サイズ積層セラミックコンデンサで 0.022μF を商品化

0201(0.25x0.125x0.125mm)サイズという超小型積層セラミックコンデンサで 0.022μF の静電容量を達成。 スマートフォンをはじめ、時計型やメガネ型、リストバンド型に代表されるウエラブル端末において、 0201 サイズへのコンデンサのダウンサイジングを促進。

世界初、0201 サイズ積層セラミックコンデンサで0.022μFを商品化

 

2015 6月

世界初、 0603 サイズ4端子積層セラミックコンデンサを商品化

0603 (0.6x0.3x0.5mm) サイズの積層セラミックコンデンサで、世界初の4端子構造を実現。 低 ESL タイプ積層セラミックコンデンサの最小サイズである 1005 サイズからのダウンサイジングを通じて機器の小型化に貢献。

世界初、静電容量470μF積層セラミックコンデンサを商品化

 

2017 12月

「エルナー株式会社」を完全子会社化

アルミニウム電解コンデンサを扱うエルナー株式会社を完全子会社化。 エルナー社の製品は車載市場向けに強みを持つため、完全子会社化で当社の車載市場でのポジション強化を図る。

2018 4月

世界初、静電容量 1,000μF 積層セラミックコンデンサを商品化

当社は積層セラミックコンデンサ大容量化のトップランナーとして技術進化を常にリード。かねてよりマイルストーンとしていた静電容量 1,000μF の大容量積層セラミックコンデンサを商品化。

世界初、静電容量 1,000μF 積層セラミックコンデンサを商品化

 

2018 5月
2020年代

東京証券取引所 プライム市場に移行

2022 4月
現在~